2022年から家庭科で金融商品や資産形成の指導が始まるらしいけど。

アジア・太平洋14ヶ国で日本のマネーリテラシーは最下位

クレジットカードで有名なマスターカード社が公表しているマネーリテラシー(金融知識)ランキングはアジア・太平洋14ヶ国中14位という不名誉な称号がある我が国、日本。
特に、項目の中でも『投資』の数字がダントツに低い。

私もこのランキングを見た時、ここまで低いとは正直思ってもみませんでした。
言い方が悪いかもしれませんが、先進国と言われる日本が東南アジアの発展途上の国以下です。

確かに私も学校でお金の話しを習ったことなんて、歴史で日本で最初のお金と言われる和同開珎(わどうかいちん)のことくらいで、実際の資産運用やお金がどう経済と関係しているのかというのはぼぼ教えてもらっていません。

そんな無知の状態でいきなり社会に出ると、保険のセールスレディが違った意味で誘惑してきますから世も末です(笑)

このマネーリテラシーランキングのランク外にいるカンボジアですら2019年から小学校の一年生からファイナンス教育を取り入れています。しかも小1から金利やローンの計算するんだとか!

私、小学校1年生では足し算と引き算しか記憶にございませんがっ!?

全然やっていることのレベルが違うわけですから、将来差がついて当然ですし、たぶんこのまま行けばこの数年でカンボジアより劣る金融知識しかないことになるじゃないでしょうか?

ファイナンス教育で世界でも随分遅れを取ってしまっている日本もようやく動きは出すようです。

2022年から高校の家庭科の授業で金融教育が始まります

金融教育が始まることはすごくいいことだと思います。
これによって投資や資産形成というものがもっと身近になり、日本の900兆円という莫大な資産が活用されずに経済に埋もれている状況から、動き出せば将来は明るいと思います!

ただ、ここになぜ?って思うこともいくつかあります。

それはなぜ高校から?
ファイナンス教育の後発組でもあるカンボジアは小学生から取り入れたんですよ。
それと比べて日本はメッチャ遅くないですか?ということ。

小学生もおこづかいをもらったり、高校生にならなくったって、小さな頃からお金は使う環境にあります。
であれば、早いうちからお金のことについてしっかり学んでいていいと思うんですよね。

もし小学生から学ぶ機会があれば、日本にもあの投資の神様と言われるウォーレン・バフェットのような存在が生まれるかもしれませんよね。それが残念でありません。
その間は親がお金について子供に教えることになるのでしょうけれど、その親が知識を持っていない人が大半なわけですから、そんなゆうちょにしていれば、早く始めることがとても大切な資産形成において、ドンドンとまた世界から遅れを取るのではないでしょうか?

あなたはまったく泳いだこともない人から、泳ぎを学びたいか?

家庭科の時間にそういったファイナンス教育を組み込んでいくということですが、それを教えるのは必然的に家庭科の先生になるわけです。

ここでもう一つのクエスチョンです。

学校の先生という特に保守的で、投資をやったこともない人がお金や資産形成について話をするって本当にできるんでしょうか?それって机上の空論で本当に通用するのでしょうか?

投資の世界はよく変動することからその例えを『波』と表現したりします。
これからあなたがその波の中を泳いでいく為に、誰かに基本を教わろうと思って先生をたてたとします。
その先生があーだこーだ言うわけです。それで先生に質問してみます。
「先生って泳いだことあるんですよね!」
と、すると先生は
「波の中を泳いだことは一度もないよ!」
それどころか波も立たないプールですら泳いだことがなかった先生だったらどうします?
・・・絶対ダメでしょ(笑)そんな無責任な話はないですよね。

それより、もうすでに荒波の中でプカプカ浮いている人に声をかけて、直接教えてもらう方が絶対にいいでしょう。
酸いも甘いも知っていますし、実践に敵うものはないでしょう。私だったらそうします。
波打ち際で、水しぶきがちょっと当たったくらいで『冷たっ!』とか言ってる人に絶対に教わりたくないです(笑)

また、先日セミナーの参加者の方からも言われましたけれど、グローバルスタンダードとガラパゴス化した日本の金融。どちらを基準としたことを教育するかで子供の将来は大きく変わってしまうのではないか?というものです。
子を思う親ならば本当に心配でしょうね。

日本の銀行の金利を基準としたって、世界から見たらそっちが異常ですよねって話です。
この基準値がそのこの将来の基準を作ってしまうのも教育のある意味怖い部分だとも思います。

最近は、私たちがしているセミナーにも親子で参加してくださる方々も増えてきました。
これはすごくいいことです。私たちが話をしていることがどうのこうのではなく、それがきっかけとなり親子でお金や資産形成に関することを話合える環境ができることが何より嬉しいですね!

日本は島国なので、近場しか見ない傾向にあるのかもしれませんが、グローバルスタンダードな考えを少しでも早く取り入れることはとても大切に思います。